英検1級に合格する方法
今回はかなり趣向を変えてみます。
大学入試に民間の試験を取り入れる入れないで東大の判断が変わったりと、
いつの時代も英語は重要ですね。
英語と言えば英検、TOEFL、TOEICが旧御三家
最近では、英検、通訳ガイド、あと何かが新御三家みたいなことも目にしたことがあります。違ったらすみません・・・
日本人になじみの深い英検1級にパスする方法をご紹介します。
凡人が1級を突破するためにどうするか、こんな実例もあったということで参考になればと思います。
英検1級に合格するまで
まずは自分の経歴をば。
中学3年生の時に英検2級を1発合格
高校1年生の時に調子に乗って準1級を受けてみたら1次試験で不合格。
それほどショックは受けませんでしたが英検へのやる気はなくし、それからしばらく大学受験で忙しくなったこともあり、忘れておりました。
大学4年生のときにふと思いだし、1級を受験し1発合格しました。
もう10年以上昔ですが。
英語の勉強はもともと嫌いじゃありませんでしたし、英検1級って響きがかっこいいので中学生頃から1級をいつかとるのはちょっとした夢というか目標でした。
英検1級の難易度
公式ページにデータがあるかと思って探しましたがありませんでした。
他のブログやホムペをみても数%~10%程度と幅があります。
確か英検1級の公式過去問集の最初の方のページにデータがあったと思います。
英検は1次試験は筆記やリスニング、2次が面接試験です。
自分が受けたときはたしか1次試験合格率が約8%で2次試験が50%強、全部で4%程度だったと記憶しています。
つまり、1次試験でほとんど落ちます。
裏を返せば1次試験さえ突破すれば実質的に合格にかなり近づくということです。
1次試験合格は語彙力がカギ
とにかく1次試験です、ここでほぼ勝負が決まります。
準1級に太刀打ちできるくらいの読解力や英作文力があることは前提です。
そのうえで1次試験を合格するために必要なものは「語彙力」です。
語彙力勝負です。誤解を恐れずに言いますと、それだけです。
語学って最後は語彙力です。最後の最後は結局暗記しかないのです。
語彙が十分カバーされると長文問題や英作文はそれ自体はそんなに準1級からべらぼうに難しくなるわけではありません。
よく準1級は東大入試の英語くらい、英字新聞を苦も無く読めるくらいとか言われます。前者はそうかもと思いますが、後者は半分くらいホントかなって感じですね。
英検1級の単語を覚えまくると英字新聞や雑誌は結構楽になりますが、英検1級の(試験くらいにしか出てこないような)単語って到底日常用語で使うものではありませんし、試験が終わったら忘れても何も困りません(笑)
1級合格のための単語帳
ボクが使ったのは以下の2つです。
準1級用も必要です。1級と準1級はびっくりするほど語彙のレベルが違うのですが、意外とoverlapしたりしますし、変な抜けを作らないためにも両者が必要です。
この2冊はひたすら羅列です。例文とかありません。ただただ1対1対応です。
1語レベルの単語だけでなく、phraseも網羅されています。
アマゾンのレビューに厳しいコメントが並んでいますが、「必ず出る」とタイトルにある通りよく分析されていて、確かに出やすい単語ばかりです。
これが一番必要不可欠、過不足なく最短で合格できる精度の高い単語集だと思いました。
真に国際的に通じる力を身に着けたいとか高尚な目標のある方には怒られるかもしれませんが、前述のように、準1級の単語はともかく1級の単語はよほど英語を生業とするのでもない限り、試験後に必要となる事はほとんどありません。TOEICやTOEFL、国連英検などとも想像以上に被りません。1級の2次試験の面接で1次試験レベルの単語なんて全然使いません。
ボクは英検1級の1次試験を突破する手段としての語彙と割り切ってひたすら覚えまくりました。2冊で3000語。とにかく反復します。ボクは2冊を数か月で20周くらいかけて覚えました。
英単語をみて意味がわかればよいのです。よく英単語で双方向で覚えるものですが、これに限っては英語⇒日本語の片道でOKです。時間がなければオーディオで聞く必要もありません。文字を見て意味が分かればよいです(こんなこと書くとまた真の英語のプロから怒られそうですけど・・・w)
どうしても例文がないと覚えられないよ~という方は
王道のでる順とか
パス単からがいいかなと思います。
ただし、1級の1次試験に確実に受かるためにはそれなりの数の単語を覚えないといけませんので、あまり例文等にページが割かれている本でやるのはかえって非効率な気がします。
英検の勉強を足掛かりに大学受験英語も伸ばしたいと考えている方には敢えて次の本を勧めます。東大受けない人でも役に立つと思います。
これに何かひとつ英検1級用の単語集を覚えましょう。
2次試験対策は
5つくらいのトピックスをみて1つ選んでそれについて
1分間スピーチを考え、2分で話、そのあと外人の試験官と質疑応答
という流れですね。
試験内容についてはこちらを
個人的には漫画をみてそのセリフを考えさせられるような準1級の方がやりにくいと思いますね。トピックについてのスピーチなら論理的に構築できる限り何をしゃべってもいいのです。自由です。よほど楽です。
自分は専門的に科学と教育に関することなら大概何でも言えると思っていたので本番は真っ先にその手のトピックを探しました。
英語で意見を言える以前に日本語で意見を言えないといけません。常日頃から社会問題や時事に関心をもって知識を集め意見を考えておけ、とはよく言われます。
それはその通りだと思いますし、英語以前にヒトとしてそうあるべきなのかもしれませんが、あまり堅苦しく考えずにw 得意分野を2つくらい持っておけば大丈夫だと思います。文系な人なら政治問題や芸術関連で固めてもよいと思いますし。
問題は「論理的なスピーチ」の組み立てです。当然品格のある英語ではないと思いますし、相応の語彙を混ぜられるべきだと思います。
間違っても、「・・・you know」 とか言わないようにしましょうねw
自分が参考にしたのは次の本です
これもまたレビューに厳しい意見があったりしますがw
個人的には名著だと思いますね。
実践に役立つという意味では先ほどの1次試験用の単語帳よりよほど有用だと思います。この本に出てくる表現は即役立ちます。ちょっとしたビジネス場面とか英語で討論するような方にはこの本に出てくる表現こそ真に身に着けるべきだと思います。formalで品格のある、intelligenceを醸し出すような表現こそ外国人が学ぶべきものです。
具体的なスピーチ
なにせ考える時間は1分です。そんなに色々練れません。
トピックをみたら
・まず結論を決める。topic sentenceに対してyesかnoか。
自分の意見は関係ありません。本音と逆でもいいのです。その後の根拠や例示を言いやすい方を最初の5秒で決めます。質疑応答で困るようなら本音と同じ結論にすべきかもしれません。先の本ではpros and consどちらからも論理を構築するべくのトレーニングになるのでそういう意味でかなり参考になります。
・その根拠を2つ決める。可能なら3つ。
ここが勝負ですね。1つじゃ弱いです。最低2つ考えましょう。
・根拠の例示を考える
実例を出すみたいな感じで。For example~~を最低1個は言いたいですね。
もっと余裕があれば It is true that~~, but~~くらいは使いたいところです。
英語の説得や日本語でもよくある構文です。
「確かに巷では~~と言われているが、実は~~」みたいな感じです。
・最後に結論をもう一度まとめる。
ここでノッケと同じ言い方をすると語彙の乏しいやつと思われます。
なるべく違う表現を使いましょう。できれば最初より強力に後押しするような感じで。
これで十分だと思います。
ある程度定型化しておかないと1分でそんなきれいにまとめられるものではありません。得意分野1つだとトピックによっては不運な場合、これというものが出ない可能性があります。なので最低2つ、できれば文系理系両者で1つずつくらい自由に意見構築できるものを持っておきたいです。
自分はほとんど過去問と上の本でのシミュレーションで臨みましたが、
不安な方は予想問題くらいはやっておいた方がいいかもしれません。
どのくらいのスピードで喋ったら2分でどのくらい話せるのか、ということは何度かシミュレーションしておくべきだと思います。
あとは、問題集付属のスピーチを聞くことが非常に参考になります。
質疑応答は度胸と気合です。
よほど頓珍漢なこと言わなければ大丈夫です。
試験日の様子など
1次試験。噂通り帰国子女boyのような小学生くらいのお子様がいました。
2次試験。面接部屋の前で5人くらい順番に座らされます。
僕の後ろに50代くらいの男性がいました。その方に話しかけられ、少しお話したところ中学校の英語の先生でした。噂で英語教師が受けに来ているというのを聞いたことがありましたが、ホントなんだなと思いました。その流れで分かったのは、僕の前にいたのが僕より2つ年下の大学生女子だったということです。
年齢層は実に様々でした。
面接。外人の小太りな男性でした。質疑応答のときかなりじっとこっちを真剣に見るので緊張しますw
英検1級取得後のこと
英検1級持ってますというと、ほぼ必ず驚かれます。すごい!と言ってもらえます。
それ自体は大変うれしいことです。門前払いというか、な~んだみたいなこと言われることはまずありません。日本人には英検って馴染みがあるのでふとした時に話題になることがあります。子供が今度英検受けるんだけど~みたいな話がでることもありますし。それなりにインパクトがあります。
自分には完全に自己満足です。英語を使いまくる職業でもありませんし。
アメックスプラチナやJCBザクラスをゲットした!みたいな達成感に近いかもしれません(一度は持ってみたい、アメックスプラチナ=雨白w)
ただ、気になるのは少し英検1級って過大評価されているような気がします。
nativeでも受からんとか、nativeと対等に話せるとか。
それは言いすぎですね。合格者のトップ層はそうかもしれませんが、平均点+αくらいで受かった自分はそこまでは無理です。nativeのresponseには及びません。所詮は外国人の第二言語です。
語彙は難しいのでアメリカの中卒みたいな人には受からないでしょうが、それなりに教養や学歴のあるインテリなnativeならラクラク受かるでしょう。
自分程度の英語力でも一発で合格できてしまったことが逆にちょっと驚きで、嬉しい反面、世間のもつ英検一級に対するイメージと自分の英語力とのgapにちょっと戸惑いがあることも事実です。こんなんで1級とか言っていいのかな~と。
なので1次試験用のあのマニアックな単語たちはともかくとしてw 引き続き英語を磨くべくのことは少しずつでも継続するようにしています。
幼児英語教育やバイリンガル教育の是非、等々については長くなるのでまたいつかw
本記事が英検1級を目指す方々に少しでも何かの参考になれば幸いです。
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